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開発者ブログ

2024年2月12日

【Docker】MySQL コンテナの initdb が読み込めない

Skrumエンジニアの多賀です。

Docker の MySQL イメージには、Docker コンテナ作成時に特定のディレクトリ内の SQL を自動的に読み込んでくれる仕組みがあります。

docker-entrypoint-initdb.d を任意のローカルディレクトリにマウントすると、当該ローカルディレクトリの直下に置いた .sql ファイルを自動的に読み込んでくれます。自分で mysql コマンドを実行する必要がないのでとても便利です。

私の環境では、docker-compose.yml に下記のように記載しています。プロジェクトフォルダ直下の docker ディレクトリに initdb というディレクトリを作って、docker-entrypoint-initdb.d をマウントしています。

  mysql:
    image: mysql:8.0
    ports:
      - "3306:3306"
    volumes:
      - ./docker/initdb:/docker-entrypoint-initdb.d

全体のディレクトリ構成は下記のようになります。

├ root
        ├ docker-compose.yml
        └ docker
                └ initdb
                        ├ example1.sql
                        ├ example2.sql
                        ├ example3.sql
                        └ example4.sql

initdb の SQL が読み込めない

イメージ作成・初回コンテナ起動時には initdb ディレクトリ下の SQL ファイルを読み込むことができ、MySQL コンテナの DB には SQL ファイルに記述された DB スキーマやテストデータが自動で反映されました。

その後 DB スキーマに大きな変更があり、SQL ファイルを読み込み直したいタイミングがありました。そこで、initdb ディレクトリ下の SQL ファイルを別の SQL ファイルに置き換えて下記コマンドでコンテナを再作成しました。

docker-compose down
docker-compose up

しかし、新しい SQL ファイルの内容が DB に反映されません。

コンテナを削除してもボリュームは削除されない

Docker volumes とは Docker のコンテナ内で作成したデータを永続化するための場所です。

コンテナを削除してもボリュームは削除されないのです。コンテナを削除( docker-compose down )した後に、コマンド( docker volume ls )でボリュームを確認すると、当該コンテナで使用していたボリュームは削除されていないことがわかります。

つまり、コンテナを再作成( docker-compose up )すると、既存のボリュームがマウントされるので、initdb 下のファイルが読み込まれないため新しい SQL ファイルの内容が DB に反映されなかったのです。

ボリュームを削除する

ローカルPC(ホスト)のファイルを更新した場合は、ボリュームを削除しマウントし直す必要があります。

docker volume ls
docker volume rm {VOLUME NAME}
docker volume ls
docker-compose up

MySQL コンテナの DB を確認すると新しい SQL ファイルの内容が反映されていることが確認できると思います。

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