アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いと選び方のポイントを解説!
アジャイル開発とウォーターフォール開発は、システム開発における主流な方法です。
外注してシステム開発をするときには、どちらの開発方法を採用している会社に依頼したら良いか悩んでしまうでしょう。
この記事では、アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いをわかりやすく解説します。
選び方のポイントも紹介するので、自社の状況や希望に合っている方法でシステム開発を依頼しましょう。
アジャイル開発とウォーターフォール開発のフローの違い
アジャイル開発とウォーターフォール開発では、開発のフローが違います。
どのような仕組みで開発を進めていくのかをまずは見ていきましょう。
アジャイル開発の仕組み
アジャイル開発とは開発のサイクルを小規模にして、リリース後のフィードバックを得ながらより良いシステムを作り上げていく方法です。
基本機能を搭載したプロトタイプをまず仕上げ、テストで大きな問題が見られなかったらリリースしてユーザーが使える状況にします。
ユーザーからの意見やクレームを受けてシステムの課題を洗い出し、要件定義をし直してシステムを改善するサイクルを続けていくのがアジャイル開発です。
ウォーターフォール開発の仕組み
ウォーターフォール開発とは、滝で水が流れ落ちるように一直線にシステム開発をする方法です。
開発を始める段階で綿密な要件定義をしてシステムを設計し、計画的に開発を進めていきます。
開発スケジュールを決めて進捗管理をしながら、基本的なシステム開発の流れに沿って進めていくのがウォーターフォール開発です。
テストが完了したときには、完成版でずっと使い続けられる確かなシステムができあがります。
アジャイル開発とウォーターフォール開発の5つの違い
アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いを、もう少し細分化して見ていきましょう。
ここでは5つの観点から開発方法の違いを解説します。
開発規模・開発期間
システム開発の規模が大きくて開発期間が長くなるときには、ウォーターフォール開発が適しています。
アジャイル開発は小規模の開発をしてリリースし、実際に運用して課題を解決する取り組みを続ける方法なので、開発や検証を短期間でできるシステムに合っています。
開発の計画性
計画性を持ってスケジュール通りに開発を進められるのは、ウォーターフォール開発です。
アジャイル開発でも1つの開発サイクルは計画的に進められます。
ただ、サイクルを回した時点で出てきた課題に基づいて次の開発計画を立てるため、長期計画を最初に立てておくことはできません。
開発の柔軟性
開発をしながら柔軟に今に合うシステムにしていくには、アジャイル開発が適しています。
アジャイル開発は小規模開発を繰り返しながら、より良いシステムに仕上げることを目指す開発方法だからです。
最初に要件定義をまとめて、首尾一貫したシステム開発をするウォーターフォール開発よりも柔軟性があります。
リリース時の品質
最初にリリースした時点でのシステムの品質は、ウォーターフォール開発の方が優れているのが一般的です。
アジャイル開発では短期間でリリースすることを目指して開発を進めるため、セキュリティの脆弱性や計算の正確性などの問題が起こるリスクあります。
システムの改善性
システムを長期的な視点で改善していけるのはアジャイル開発です。
数年間かけてより良いシステムに仕上げていくという視点では、ユーザーの声を反映させて臨機応変に開発を進められるアジャイル開発が適しています。
アジャイル開発とウォーターフォール開発の選び方
アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いを比較すると、一長一短だとわかります。
ここではシステム開発をするときにどちらを選ぶと良いかを簡単にまとめました。
以下のおすすめ例を参考にして、アジャイル開発とウォーターフォール開発のどちらが良いかを考えましょう。
<アジャイル開発がおすすめ>
- 小規模の開発を短期間で進めたい
- まず使ってみてから開発を本格化するか検討したい
- 顧客や競合の変化に合わせて柔軟にシステムを変更したい
- 仕様の詳細が決まっていないのでテストして確かめたい
- 自社に最適なシステムをじっくりと作り上げたい
<ウォーターフォール開発がおすすめ>
- 品質の高い完成品をリリースしたい
- 大規模なシステム開発を進めたい
- 安全性の高いシステムを開発したい
- 全体予算を決めてシステム開発をしたい
- 開発スケジュールを明確にして進捗管理をしたい
まとめ
アジャイル開発とウォーターフォール開発は、システム開発の進め方が根本的に違います。
要件定義からリリースに至る流れは同じです。
しかし、アジャイル開発では複数の開発サイクルを回して完成度を上げるのに対して、ウォーターフォール開発では一回の開発で品質の高いシステムを作ることを目指します。
それぞれに長所も短所もあるので、システム開発をするときには違いを比較して選びましょう。